こころの悩みを解決する課題発見の能力。

こころの深層

こんにちは、D.Cozie です。

今日は「悩みを解決するのに大切な課題をみつける能力」について話したいと思います。

ただしんどくて、何に悩んでいるのかわからない。

初めてカウンセリングを受けに来た人に理由を尋ねると。

「なぜかわからないけどしんどい」
このような訴えをする場合があります。

  • 「どうしてしんどいのか」
  • 「何がしんどいのかわからない」
  • 理由がわからないけども「なんとなくしんどい」

こういう相談が結構あります。

当然、身体や脳に異常がないのか調べてもらっていても。
全く異常なし。

それでも「なんとなくしんどい」のが続いているのです。

一体、何が起こっているのでしょうか。

何に悩んでいるのか自分でわからない人。

「なんかよくわからないけどしんどい」

このような相談を受けたとき、カウンセラーはどう対応するのでしょうか。

カウンセラーの対応としては。

とにかくいろんな方向から、
「この方のこころに、いったい何が起こっているのか」
を知ろうとして、いろいろ質問します。

  • 最近、気になっていることはないか。
  • 何か変化はなかったか。
  • 以前と今とではこころ状態は何が違うと思って相談に来たのか。

そのあたりを聞いていきます。

そして「カウンセリングに来て、どうなるのが理想?」を確認します。

こうやって文字にすると数行ですが。
実際には、これらについて表面的に聞くだけでも1時間程度かかります。

さらに深く内容を知るためには、もっと時間をかけて少しずつ明らかにします。
場合によっては数週間から数か月、ときには年単位かかることもあります。

でもそこまでしっかりとこころの動きを確認していくと。

「どういうことでしんどくなりやすいのか」

パターンがみえてきます。

さらにもうひとこえ、

「どうやってしんどさを乗り越えた来た?」

を聞きます。

相談者のなかには、ここまでを話すだけで。

「ずいぶん気持ちが軽くなりました」という方もおられます。

ここで終わりではなくて。次の段階は「課題を見つける能力を育てる」です。

自分の課題が何なのかわからない人たち。

「自分ひとりでは、何をしたらいいのかわからない」

「悩みをどうしたらいいのか、全く思いつかない」

もしこういうタイプの人たちに。

「あなたの課題はこれですよ」といったとします。

当然、そのタイプの人たちは喜ぶでしょう。

でも「自分で課題をみつけて、解決していく能力」は育ちません。

アドバイスをすることが長い目で見ると、考える力を奪ってしまうこともあります。

カウンセラーとしては「とにかく自分の取り組むべき課題を教えてほしい」という方に、アドバイスをするときには、かなり慎重になります。

ではカウンセラーとしては何をするかというと。

相談者が「自分の課題をきちんと悩めるようになる」のを目指します。

きちんと悩めるというのは、何がしんどさをつながっているのかがわかること

自分のしんどさを振り返っていく中で、自分の課題がみえてきます。

  • 自分が何をしたらいいのか、何ができるのかを考える。
  • 解決できそうな悩みなら、実際に行動してみる。
  • 結果としてどうだったかを振りかえる。

これって一人でするのは結構難しいのです。

振り返りは誰かと一緒にすると身に着く。

だれかと相談しながら「これかな、これはどうかな」と考えていると、

ようやく「自分は何をしないといけないのか」がみえてきます。

「何をしたらかいいかわからない」

「自分の課題が見つからない」

こういう人であっても、ゆっくり丁寧に情況を整理していくと、

自然と「自分の課題は何か」を具体的に考える力か育ってきます。

しかも自分の課題を身に着ける力は身についたら、一生使える能力になります。

ですので。

課題をみつけるにはどうしたらいいかわからない人。

そんなときでも。とりあえず、情況や今までやってきたことを振りかえる。

そのなかで今、なにが課題になっているか、なにができそうかを見つける。

すると、いつのまにか課題を解決する能力が育っている。

できれば、振り替えりのときに、一緒に振り返ってくれる人がいると作業は進む。

カウンセリングで実際にしている課題発見能力の育て方を振り返りました。