他人は自分を映す鏡。相手のことは自分のこと。投影のメカニズム。

こころの深層

こんにちは、D.Cozieです。
今日は「相手に自分のこころを映し出す機能」について話したいと思います。

相手に思われているけれど、自分が思っていること。

どういうことかというと。
自分と関わりのある人に対して、こんな気持ちが出てきたとします。

「あの人が私のことを嫌っているような気がする」

このような気持ちになるとき、どんなことがこころの中で起きているのでしょうか。
それについて分析したいと思います。

嫌われているかもしれない、というこころの動き。

相手に対して、何か気持ちが動いたとき。
それは「その相手が何かしたから」ではないかもしれません。
相手ではなくて「自分のこころのなかで、いろんな動きがあったかも」しれないのです。

たとえば。
あの人は私のこと嫌っているのではないか。
と思ったとき。

こころのなかでは、別の動きがあるかもしれません。

「本当は、私があの人を嫌がっているのかも」

こころの中では「相手のことが嫌い」と思っているけども。
そのかわりに「相手が私を嫌っているかも」と思う。
そのような場合があります。

ホント相手の気持ちってわかりにくいんですが……。

相手が思っているのではなくて、自分が思っている。
そのように誰が思っているか立場が逆転しているのです。

別の動きとしては。

「あの人は私のこと嫌っているかもしれない」と思ったけども。
 あの人が私のことを好きかどうか気になっている。
 本当は私が相手を好きなのかも。
 それを確かめたいけど確かめられない。
 嫌いだったらどうしよう。
……あの人は私のこと嫌っているような気がする。

本当は相手のことが好きなのだけども確かめるのが怖い。
だから「あの人は私が嫌いなんだ」と言い訳を作る。
そうやって自分の気持ちを収めようとしている。

このようなこころの動きが出てきたりします。

こういった「自分のこころの中にあることを、相手のこととしてみる」のを
専門用語では投影といいます。

自分のこころの中にあることを、相手に映し出す投影の作用。

この「投影」というこころの動き。
例に挙げた「好き」「嫌い」のこころだけではなく、
いろんな場面で、いつのまにか出てきています。

とくに人付き合いをするときによく出てきます。

ホントは自分のこころで思っているだけなのに、相手がそう思っていると考えたり。

この投影をゼロにして人づきあいをすることは、できません。
あまりに強く投影してしまっているときには(「全員、私を嫌っている!」とか)、
悩みが大きくなるので、少し収めることが必要かもしれません。

投影を収めるめるにはどうすればいいのか

どうやって収めるかというと。
「結論を出さずに、いろんな可能性を考えてみる」

たとえば。
「相手が私を好きなのか、私が相手を好きなのかまだわからない」
「実際に確かめられるまで、結論は出さずにいよう」とか。

投影は人づきあいをするときに、よく出てくる投影ですが。

実際に相手がどう思っているかを確認しないままに、結論づけてしまうと。
あとでしんどくなることが結構あります。

相手が本当はどう思っているか。どう考えているか確認できるまで。
とりあえずは待ってみる。

確認するのは場合によって、モノスゴい勇気のいることですが。
でも勇気をもって確認すると、新しい関係へと発展したりする。

それが投影に振り回されずに済む、対処法の一つです。