秘密を話すのは、こころを軽くする? 

こころの深層

こんにちは、D.Cozieです。

今日は「こころの中に秘めていた秘密を話すこと」
について話したいと思います。

だれでもこころのなかに「他の人に話したことがない秘密」
を持っています。

カウンセリングという仕事をしていると、
ときどき「自分の中にずっと隠していた秘密」を聞くことがあります。

当然ですが職業として、他の人には絶対に伝えないし、
カウンセラーも、本人と同じく秘密にしています。

「秘密を秘密にしておくこと」
これって実は、ものすごく大事なことではないかと思っています。

秘密の効用。こころを守っている。

自分のなかに秘密があるということは。
「他の人には触れられない、自分だけの大切な部分」
をもっていることでもあります。

どれだけ他の人に「あなたのことは良くわかっているのよ!」
などいわれたとしても。
秘密というのは、相手に言わない限りバレナイ(ほとんどの場合)。

他人のこころを探ろうとする人がいます。
どうにかして、他人が秘密にしていることをどうにか探ろうとする人。

でもそんな相手が話しかけてきても「自分の秘密」があることで、
こころが守られている。そういう可能性もあるのです。

秘密を守っている。それは自分のこころを守っているともいえる。

なのでカウンセリングをしているときに、相談者から
「これは誰にも言っていない秘密なんですけど」
といわれたとき、かなり気持ちを引き締めます。

その人にとって、とても大事にしていた部分を、
出そうとしているので。
扱い方を間違えれば、相手をひどく傷つけることになります。

だから場合によっては、
「とても大事にしていた秘密なら、別に言わなくてもいい。
そのまま秘密にしておくのが大切かもしれない」
それ以上、秘密を聴き出さないこともあります。

カウンセリングでは秘密を話さないといけない?

カウンセリングは、相手の秘密を聞き出すのが目的で、
秘密を話したら、その本人も自分の問題が解決する。

こんな考えを持っている人がいます。

でも実際は。
・秘密をあえて聴かないこともある。
・秘密を話しても、悩みが消えないこともある。

だから必要以上に「秘密を聴き出そう」とはしません。

秘密を守るのは、その人のこころを守ることでもあります。

「長年、一人で抱えていた秘密を話せて、こころがすっきりした」
そういう人もいるかもしれません。

でも、こころの深層から見ると、
「信頼できる相手に話して、受け取ってもらえたからすっきりした」
のかもしれない、と私は思います。

なので秘密を話したから楽になったのではなくて。
信頼できる人だと確認できたから、安心して楽になったのかもしれない。

ということでまとめると。

まずは秘密の内容よりも、信頼関係ができているかどうかが大切です。
秘密を秘密のままにしてくれる人がみつかると、それだけで安心

ということです。