カウンセラーでも悩むことはある? 共感の源について語る。

カウンセリング

こんにちは、D.Cozieです。
今日はカウンセリングの仕事をして、とてもよく聞かれるある質問について話したいと思います。

その質問とは。

「カウンセラーも悩むんですか?」

これって結構、聞かれる質問です。
いろんな悩み事と付き合うし、ときには解決もする。
だから、カウンセラーは悩まないのではないのかと。

正直に告白すると、悩みます。それも、めちゃくちゃ悩みます。
仕事についても悩むし、人生についても悩みます。

悩みが人生の中から、さっぱり無くなることなんてない!
ということを身に染みて知っています。

そのあたりは、普通の人として同じだと思います。

でもちょっと厳しい人が言います。

「よく自分の悩みがあるのに、人の悩みを聴けるね」

このあたりはナカナカ難しい部分です。
人の悩みなんか、聴いていられないのじゃないかと。
自分の悩みを先に解決してからじゃないと、他人の悩みは扱えないのじゃないかと。

人の悩みを理解するには、自分は悩んでいたらいけない?

そういう部分もあるかもしれません。
でも私は思っています。

「自分の悩みをしっかり悩んでいるから、他人の悩みも一緒に悩める!」
いわゆる他人の悩みに「共感できる」ということですね。

カウンセリングで大切な原則の一つに「相談者の悩みに共感する」
があります。

これって実は「めちゃくちゃ難しい!」

どうしても人の悩みを聴いていると、共感するよりも。
「じゃあ、こうしたらいいんじゃない?」と言ってしまう。

それとも「ああ、しんどいんですね」と、
本当にしんどいかどうか実感としてわからないのに、
言葉で表面的な「わかっていますよ」という雰囲気で返事してしまう。

これって、ホントの共感ではないんですね。

こころの底から相手のこころに共感できるとき。

ホントの共感というのは、
「相手の立場になって、相手が感じているような感じ方でこちらも感じる」
理想としてはこうです。

「自分価値観で、相手の立場を推し量って、わかったように感じる」
のとは大きな違いです。

共感をしてもらった方も、
「共感できている」聴き方と「共感できていない」聴き方。
受けてみると一瞬でわかります。

「ああ、つらいですね」といわれたとき。

「このカウンセラーは本当にわかってくれた、私のつらさを」
「このカウンセラーは、ほんとにわかってるの?私のつらさ」

結構、見ぬことができます。

どうすればカウンセラーは、相談者に共感できるようになる?

ここで一番初めの問いに戻ります。

カウンセラー自身も「必死で自分の人生に深く悩んでいるかどうか」
これがかなり大きなカギになります。

自分が悩んでいる程度にしか、相手の悩みを理解できない。
これはカウンセリング以外でもあてはまることです。

カウンセラーは「悩みを理解する」のを仕事にしているなら、
「できる限り、深く悩んだ経験が必要」かもしれません。

深く悩んだからこそ、相手が深く悩んでいるのに気づく場合もあります。

逆に、自分より深く悩んでいる相手のカウンセリングができない場合もあります。

カウンセラー自身もできるだけ深く人間のこころについて悩む。
悩んで悩んで、どうしようもないぐらい悩んだ先に、ようやく相談者の悩みを理解する道が見えてくるのです。

「カウンセラーは悩まないんですか?」という質問については。

「めちゃくちゃ悩みます。仕事でもプライベートでも。
そうやって悩むことが、仕事の一部分でもあるので」
と私なら答えます。