こころが痛むのは、ほかの人との差に気づいたとき。災害編。

こころの深層

こんにちは、D.Cozieです。

今日は「こころの傷って、どんなときほど深くなるのか」について説明したいと思います。

というのも、新型コロナの流行でたくさんの人が、生活に影響が出たためでしょうか。
こころの調子が悪いという人が、少しずつ出ています。

そういうのはストレスによる、こころの不調といわれます。

今回だけではなく「社会全体に大きなショックを与える出来事」。
たとえば地震や洪水、台風など自然災害もそうですが、生活が大きく変わることは、ストレスの原因になります。

今回のような「みんながストレスを感じていること」が起きたとき、さらにストレスをかけてしまう考え方があります。

それは。

「みんなが大変なときだから、こんなこと思っていいの?」

「みんなが言わないので。私がこんなこと言ったらダメだ」

こういう考えになっているときには、ひとりでしんどさを抱えてしまうことがあります。そうなると、自分でストレスを深くしてしまう。

でも、さらにストレスが強くなってしまうときがあります。

「みんなは無事なのに、なんで私だけこんな目に合うの?」

災害のときには、こんな気持ちになることがあります。
どういうことかというと。

・隣の町は大丈夫だったのに、ほんの100メートルしか離れていない私の家は何で被害を受けたの?

・クラスの中でも、私だけが被害にあったのはどうして?

・みんな何事も無かったかのようにすごしているけれど、私は被害を受けてからもずっとしんどい状況が続いている。

大きな災害のとき、ニュースではどこも大変かのように報道されますが、実際は違います。ほんの数メートル場所が違うだけで、被害の程度が大きくなったり、小さくなったりします。

そんなとき「なんで私はこんな不幸な目にあうの?」と、無事な人を見るほどにストレスがかかったりします。
だけど、「みんな大変だから、私だけそんなこと言ってはいけないのでは?」とこころの中に想いを溜めて、強いストレスがかかる。

これが「ほかの人と差に気づいたことによる、こころの傷」です。

では、どのように対処すればいいのでしょうか。
いくつか、理想的な対処を説明しておきます。

次に説明する内容は、実際にはできるようになるには、個人差が大きいので時間がかかる人もいます。とにかく、あせらずに取り組むことが大切です。

・自分がしんどい気持ちになっているのは「当然だよ」と自分が受け入れる。
・安心して話せる、信頼できる、と思う人に話してみる。
・「大変なことだったけど、それでも私は生き残ったんだ」という確認。
・みんなと比べてもしかたない。これは私だけの特別な体験なんだと、思える。

どんな人にでも残りの人生のなかで、こころを回復させていくための力が、かならず備わっています。

深い傷は癒えるまでに、当然時間はかかります。だから焦らずに、ゆっくりと傷を癒していく。回復を待つ力。その力をまずは育ててください。